2016年9月15日 更新

輝度にむらがある場合の粒子解析

今回は特殊な場合の粒子解析について見て行きます。前回、2値化処理を用いて細胞や粒子をカウントし解析する方法をご紹介しました。

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かなりCellの様子が分かってきましたね!
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前回同様、Image->Adjust->Thresholdをかけます。どこまでの点をとるかは、マニュアルでの調節になりますが、ここまでがCellと判断されるだろうという目視で観察すると良いと思います。

きりのよいところで、Applyし、Analyze->Analyze Particlesを選択します。
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すると、核の部分だけが抽出されました。881個の核がソートされました。この中には、大きさが小さ過ぎるものも紛れているかも知れません。その場合は、結果の数値データをExcelファイルに保存して、Excelの方から処理を行うことが出来ます。
オートフィルタを使って、項目ごとの昇順/降順で並べ替えてみます。上の画像は、周縁長(Perim.)が小さい順に並べ替えた物です。2.828というのが最小のようです。小さ過ぎる粒は、無視してもよいでしょう。
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因みに、メニューからProcess->Sabtract Backgroundを選択すると同様の処理を行うことが出来ます。
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"rolling ball" アルゴリズム(Stanley Sternber:"Biomedical Image Processing",IEEE Computer誌 1983年1月号)というものを利用して、背景の濃淡値を均等にしているそうです。

実際の実験で調べる際には、より専門的な知識が必要になってくると思います。どこまでを細胞と判断するかについても、細胞壁や細胞内小器官をどこで判断するかによって変わってくるでしょう。
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(出典:東京大学大学院新領域創成科学研究科先端生命科学専攻生命応答システム分野)
だからこそ、解析手法について知っておくと、便利になりますよ!
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