2024年3月12日 更新

細胞種を機械学習で判別する!

今回は深層学習、ディープラーニングで細胞の種類を判別してみたいと思っています。判別するのは私が普段実験で使っている上皮細胞のEpH4という細胞と、遺伝子発現用のHEK293という細胞です。

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今回は人工知能、ディープラーニングで細胞の種類を判別してみたいと思っています。判別するのは私が普段実験で使っている上皮細胞のEpH4という細胞と、遺伝子発現用のHEK293という細胞です。
EpH4

EpH4

HEK293

HEK293

見ると結構見た目が違います。この特徴を学習させます。
機械学習のフレームワークにはいろいろなものがありますが、今回はchainerを使います。インストールなどはLP-techの他の記事を参考にしてみるといいかもしれません。

この記事は畳み込みニューラルネットワークCNNを応用する内容です。
今回は、まず、この2つの細胞の画像のうち右側の高密度の画像をもとに5*5=25枚の分割画像を作ります。次に各25枚すなわち、50枚の画像を3:1で学習用と検証用に分けます。画像数がやや少ないですがデモということで!(途中で画像の数を水増しする処理も紹介しています!!!)
まずはフォルダ構成から。
フォルダ構成

フォルダ構成

chainer.pyがpythonコードの書いてあるファイルです。
original_dataには元のデータを入れます。その中の0のフォルダにEpHの画像を、1のフォルダにHEK293の画像を入れています。今回は1枚ずつしかありませんが、何枚入れてもOKです。

画像の分割と明るさの統一

このコードが分割を行う関数になります。
import cv2
import os.path
import glob

#1枚の画像をN*Nの画像に分割、縮小もする、色補正
def img_split(path,N,label):
    files = glob.glob(path)
    files.sort()
    for i, filename in enumerate(files):
        #print filename, os.path.isfile(filename)
        print i,
        img = cv2.imread(filename, cv2.IMREAD_GRAYSCALE)
        img = cv2.resize(img,(64*N,64*N))
        img = img * 64.0 / cv2.mean(img)[0]
        height, width = img.shape
        
        for x in range(0,N):
            for y in range(0,N):
                clp = img[height/N*y:height/N*(y+1), width/N*x:width/N*(x+1)]
                output = "../train_data/"+label+"/"+str(i*N*N+x*N+y)+'.png'
                cv2.imwrite(output, clp)
分割と明るさの統一.py
img_split(r"../original_data/0/*.png",5,"0")
img_split(r"../original_data/1/*.png",5,"1")
分割.py

画像の水増し

分割しただけでは学習に十分な数の画像とは言えないため、回転によって数を増やします。
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Mochizuki Mochizuki