今日は画像の再構成についてお話したいと思います。理論的なアプローチなので数式が少し出てきますが、行列計算くらいなので恐れず読んでくれると嬉しいです。
画像の再構成とは計測された画像を数学的なアプローチによって上手に復元する方法です。
ケータイの写真などで画像を撮影したとき、手ブレやピンボケが入ることがあると思います。これを元どおりに戻す方法が画像の再構成と呼ばれる手法です。例えば以下のような風景の画像を考えてみましょう。
ケータイの写真などで画像を撮影したとき、手ブレやピンボケが入ることがあると思います。これを元どおりに戻す方法が画像の再構成と呼ばれる手法です。例えば以下のような風景の画像を考えてみましょう。
この画像が撮影者のミスによって、手ブレなどの変化が起きてしまったらどのようになるでしょうか。
ここで、フーリエ変換という方法によって、この手ブレという操作を再現させます。(これの理論についてはまた詳しく説明します)右上の手ブレを起こさせたい場合、上の画像をFijiで起動して、まず8bitに変換しておきます。そしてこれから使うFFTは高速フーリエ変換の略で、画像のサイズが2の倍数でないと実行できないので、画像サイズを(512,512)または(256,256)にしておきます。画像を切り出すときにはImage -> Adjust -> Canvas Size から設定してください。
次に、上の画像と同じサイズの以下のような画像を用意します。勘の良い人は気づくかもしれませんが、この白線が手ブレを表しています。
Process -> FFT -> FDMath により風景の画像と手ブレを起こさせたい画像とを Convolveにして選択し実行すると以下のようになります。
このような操作で手ブレが表現できるのは意外ですね!FDMathではフーリエ変換のたたみ込みの操作をしており、このような簡単な操作で画像の手ブレを起こすことが可能です。
次にもう少しわかりやすくするため、以下のような画像を考えます。
これに以下の画像をたたみ込むと手ブレの画像が得られます。
以下の画像ではピンボケ画像が得られます。