Kerasとは?
via keras.io
世の中に出回っている機械学習のライブラリには、いくつか種類があります。
よく知られているものを挙げると、
・Tensorflow (開発元:Google)
・Theano (開発元:モントリオール大学)
・Chainer(開発元:Preferred Networks(日本))
・Caffe(開発元:Berkeley Vision and Learning Center)
・Scikit-learn(開発元:David Cournapeau)
これらは、python向けのDeep Learningのライブラリを持っています。
今回は、Kerasと呼ばれる最近開発されたDeep Learningのライブラリを使って、文字認識のニューラルネットワークを組んでみようと思います。
よく知られているものを挙げると、
・Tensorflow (開発元:Google)
・Theano (開発元:モントリオール大学)
・Chainer(開発元:Preferred Networks(日本))
・Caffe(開発元:Berkeley Vision and Learning Center)
・Scikit-learn(開発元:David Cournapeau)
これらは、python向けのDeep Learningのライブラリを持っています。
今回は、Kerasと呼ばれる最近開発されたDeep Learningのライブラリを使って、文字認識のニューラルネットワークを組んでみようと思います。
Kerasは、先述したTheanoとTensorflowが内部で使われており、容易に両方を切り替えて使うことができます。また、レゴブロックを組み合わせるようにコマンドを当てはめていくだけでDeep Learningのモデルを作ることができます。ただ、内部でTheanoやTensorflowによって行われている処理がブラックボックスなため、動作原理まで遡って理解することが難しいという欠点はあります。
「出来るだけ多くの人にDeep Learningに触れてもらいたい」という理念の元、googleで開発されました。
「出来るだけ多くの人にDeep Learningに触れてもらいたい」という理念の元、googleで開発されました。
Kerasのインストール
① git hubからKerasをダウンロードします。
https://github.com/fchollet/keras
https://github.com/fchollet/keras
② ダウンロードしたフォルダに入って、
sudo python setup.py install
とコマンドを打ちます。
これでインストール完了です。
sudo python setup.py install
とコマンドを打ちます。
これでインストール完了です。
デフォルトでは、内部で動くライブラリがTensorflowになっていますが、Theanoへの切り替えも可能です(https://keras.io/backend/を参照)。
MNISTとは
via www.opendeep.org
さて、今回行う文字認識ですが、MNISTという有名な手書き文字のデータセットがあります。トレーニング用の60,000個のデータとテスト用の10,000個のデータが入手できます(http://yann.lecun.com/exdb/mnist/)。
ここでは、まずトレーニング用のデータだけダウンロードします。
トレーニング用画像データ:train-images-idx3-ubyte
トレーニング用ラベルデータ:train-labels-idx1-ubyte
トレーニング用画像データは、28×28ピクセルのグレースケールの画像データで、unsigned char型のバイナリファイルになっています(ヘッダが16byte)。
トレーニング用ラベルデータは、それぞれの画像が表す数字(正解)が記されており、これもunsigned char型のバイナリファイルで取得できます(ヘッダが8byte)。
ちなみに、下記のコマンドで、MNISTの画像データやラベルデータをバイナリデータから0~255の整数値が羅列されたtxtデータに変換することもできます(下図参照)。
<画像データ>
od -An -v -tu1 -j16 -w784 train-images-idx3-ubyte | sed 's/^ *//' | tr -s ' ' >train-images.txt
<ラベルデータ>
od -An -v -tu1 -j8 -w1 train-labels-idx1-ubyte | tr -d ' ' >train-labels.txt
(ちなみにMac OS Xでは、-wがサポートされていないバージョンがあるので、適宜-w784や-w1を省いてください。)
ここでは、まずトレーニング用のデータだけダウンロードします。
トレーニング用画像データ:train-images-idx3-ubyte
トレーニング用ラベルデータ:train-labels-idx1-ubyte
トレーニング用画像データは、28×28ピクセルのグレースケールの画像データで、unsigned char型のバイナリファイルになっています(ヘッダが16byte)。
トレーニング用ラベルデータは、それぞれの画像が表す数字(正解)が記されており、これもunsigned char型のバイナリファイルで取得できます(ヘッダが8byte)。
ちなみに、下記のコマンドで、MNISTの画像データやラベルデータをバイナリデータから0~255の整数値が羅列されたtxtデータに変換することもできます(下図参照)。
<画像データ>
od -An -v -tu1 -j16 -w784 train-images-idx3-ubyte | sed 's/^ *//' | tr -s ' ' >train-images.txt
<ラベルデータ>
od -An -v -tu1 -j8 -w1 train-labels-idx1-ubyte | tr -d ' ' >train-labels.txt
(ちなみにMac OS Xでは、-wがサポートされていないバージョンがあるので、適宜-w784や-w1を省いてください。)
MNISTデータ読み込みと前処理
Kerasには、このMNISTの文字データをwebからダウンロードして配列に格納するモジュールがあらかじめ用意されており、下記のたった1行でそれを行うことができます。(~/keras/examples/mnist_cnn.py 参照)
(X_train, y_train), (X_test, y_test) = mnist.load_data()
X_train:トレーニング用の画像データの配列
X_test:テスト用の画像データの配列
y_train:トレーニング用のラベルデータの配列
y_test:テスト用のラベルデータの配列
とても便利で素晴らしいのですが、今回は敢えて画像データを読み込んで配列に格納するところを自作してみました。画像データの読み込みと前処理を下記のコードに記します。
これでDeep Learingの準備が整いました。
次回は、Deep Learingのモデルを作り、自分で書いた手書き文字を判別させてみます。
(X_train, y_train), (X_test, y_test) = mnist.load_data()
X_train:トレーニング用の画像データの配列
X_test:テスト用の画像データの配列
y_train:トレーニング用のラベルデータの配列
y_test:テスト用のラベルデータの配列
とても便利で素晴らしいのですが、今回は敢えて画像データを読み込んで配列に格納するところを自作してみました。画像データの読み込みと前処理を下記のコードに記します。
これでDeep Learingの準備が整いました。
次回は、Deep Learingのモデルを作り、自分で書いた手書き文字を判別させてみます。
from keras.datasets import mnist from keras.utils import np_utils import numpy import struct import math # 画像のパラメータ train_filenum = 60000 test_filenum = 1 img_rows, img_cols = 28, 28 pixelnum = img_rows*img_cols bytesize = 1 nb_classes = 10 # 配列の確保 X_train_binary = [0 for j in range(pixelnum*train_filenum)] X_train_int = [0 for j in range(pixelnum*train_filenum)] X_test_binary = [0 for j in range(pixelnum*test_filenum)] X_test_int = [0 for j in range(pixelnum*test_filenum)] y_train_int = [0 for j in range(train_filenum)] y_test_int = [0 for j in range(test_filenum)] # ダウンロードしたトレーニング画像を開く f1 = open("train-images-idx3-ubyte", "rb") f2 = open("train-labels-idx1-ubyte", "rb") # 自分で手書き作製したテスト画像(今回は数字の8)を開く f3 = open("test-images_sample_8", "rb") f4 = open("test-labels_sample_8", "rb") # 画像データ読み込み f1.seek(16) X_train_binary = f1.read(bytesize*img_rows*img_cols*train_filenum) X_test_binary = f3.read(bytesize*img_rows*img_cols*test_filenum) f1.close() f3.close() # ラベルデータ読み込み f2.seek(8) y_train_binary = f2.read(bytesize*train_filenum) y_test_binary = f4.read(bytesize*test_filenum) f2.close() f4.close() # バイナリを整数(char型)に変換 for a in range(img_rows*img_cols*train_filenum): X_train_int[a] = struct.unpack("B", X_train_binary[a]) for a in range(img_rows*img_cols*test_filenum): X_test_int[a] = struct.unpack("B", X_test_binary[a]) for a in range(train_filenum): y_train_int[a] = struct.unpack("B", y_train_binary[a]) for a in range(test_filenum): y_test_int[a] = struct.unpack("B", y_test_binary[a]) # numpy配列に格納 X_train = numpy.array(X_train_int) X_test = numpy.array(X_test_int) y_train = numpy.array(y_train_int) y_test = numpy.array(y_test_int) # 画像を一次元配列に X_train = X_train.reshape(train_filenumber, 1, img_rows, img_cols) X_test = X_test.reshape(test_filenumber, 1, img_rows, img_cols) # 画像を0.0~1.0の範囲に変換 X_train = X_train.astype("float32") X_test = X_test.astype("float32") X_train /= 255 X_test /= 255 print(X_train.shape[0], "train samples") print(X_test.shape[0], "test samples") # クラスラベル y (数字の0~9)を、one-hotエンコーディング型式に変換 Y_train = np_utils.to_categorical(y_train, nb_classes) Y_test = np_utils.to_categorical(y_test, nb_classes)
画像データ読み込み.py
15 件