2016年9月28日 更新

画像処理におけるフーリエ変換②〜フーリエ変換の理論〜

画像処理におけるフーリエ変換の第2回「フーリエ変換の理論」についてご紹介します。

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こんにちは、今回の記事での目標はフーリエ変換を数式から理解するということです。数式がたくさんでてくるのですが、そこまで難しいことではなく、中高のときに習った数学3の知識があれば十分理解することが可能です。なので「数学は難しいからいいや」っていう人とか「数学的に理解する必要はないや」って考えている人でも目を通していただけると嬉しいです。

それではまずはフーリエ変換について解説したいと思います。
フーリエ変換とはある変数に対して変化する関数を別の角度からみれるよう関数を変換する技術です。工学では、主に信号を時間領域から周波数領域に変換するために用いられています。

ここで、前回紹介したフーリエ変換の信号を例にとって説明したいと思います。
 (1299)

実はあの関数は、
 (1301)

として
 (1303)

と表されていたのです。

2πをかけている理由は、周波数を角周波数になおすためです。
ではこの式からどうやって周波数の部分だけを取り出すのか、それが今回の疑問です。
ここで用いるのが、積分です。何のことなのか全くわからないと思うので、順を追って説明していきます。

例えば y=x^2 という関数があったとしましょう。これの0〜1までの面積を求めろ、と言われると、高校生で習った知識より、以下のように求められると思います。
 (1306)

 (1307)

今度は三角関数に関して積分を行ってみます。
 (1309)

を0 〜 2πに関して積分するとどうなるのでしょうか。
ある区間における積分はその関数の符号付きの面積と考えてもらって大丈夫です。上のグラフからわかる通り、正の部分と負の部分がちょうど同じ形になっているため、この積分は0になります。
 (1312)

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