2017年1月17日 更新

医療×人工知能の最前線を追え‼ 「人工知能エンジニアMeetUp!#4〜AI医療画像診断支援 & RSNA報告会〜 」のまとめ。Part 1

今回の記事は、12月22日に行われたLPixel主催MeetUpについてです! この記事はLPixelインターンの北村が担当しています。

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「医療」×「人工知能」

 近年、X線・MRI・CTなどで撮影された医用画像の処理・解析技術は、放射線診断や治療などにおいて重要になってきています。こうした中、本イベントでは、医用画像を扱う研究者や医師、医用画像処理・画像解析に興味のある学生・社会人を対象に「医療」×「人工知能」をテーマとした講演会と交流会が実施されました。
*イベントを主催するエルピクセル株式会社は、ライフサイエンス(医療、農業、製薬)領域で撮影された画像の解析技術に強みを持つ東大発のベンチャー企業です。

日本の医療の現状とは

まずオープニングトークとして、LPixel代表取締役の島原さんがお話しされました。
島原 佑基

島原 佑基

東京大学大学院修士(生命科学)。大学ではMITで行われる合成生物学の大会iGEMに出場(銅賞)。研究テーマは人工光合成、のちに細胞小器官の画像解析とシミュレーション。グリー(株)に入社し、事業戦略本部、のちに人事戦略部門に従事。KLab(株)では海外事業開発部にて米・アジア各社との業務提携契約を締結。2014年3月にエルピクセル(株)創業。「始動 Next Innovator 2015(経済産業省)」シリコンバレー派遣選抜メンバー。
テーマは、「日本の医療の現状とLPixelの取り組み」。
現在の日本の医療現場がおかれている状況と、LPixelの医療への取り組みについて紹介してくださいました。

ご存知の通り、日本では急激な勢いで少子高齢化が進んでいます。その勢いは凄まじく、超高齢化社会(65歳以上の高齢者人口が占める割合が21%以上)の割合を遥かに超え、言うなれば世界に先駆けて「超々」高齢化社会に突入する国となります。2015年における日本の人口にしめる65歳以上の割合は26%と、2位イタリアの22%を大きく離しています。
65歳以上が人口に占める割合。トップ5の国

65歳以上が人口に占める割合。トップ5の国

そんな中、日本の医療現場には、大きく3つの見過ごすことのできない変化が起こっています。

1つ目は、画像データの膨大化。
日本は100万人あたりの医療画像検査台数が世界第1位で良質なCT画像や病理画像を集めやすい環境にあります。
人口100万人当たりのCT/MRI検査台数

人口100万人当たりのCT/MRI検査台数

2つ目は、読影医・病理医不足の深刻化。
質の良い画像が多くなった一方、読影医・病理医不足は深刻さを増しています。人口に対する病理医師の数がアメリカの1/5程、その医師の平均年齢は約50歳にもなります。また、一流の病理医となるまでに10年くらいの修業が必要な分野です。
圧倒的な読影医・病理医不足

圧倒的な読影医・病理医不足

3つ目は、2年前の薬事法改正。
この法改正によって、AI等の新たな技術を取り入れたソフトウェアが日本で使用可能になりました。

これらの状況を踏まえ、LPixelでは、画像解析と人工知能を組み合わせて多くの医療プロジェクトを進めています。
そのプロジェクトの1つが、「脳動脈瘤の検知」。
Deep learngingと画像解析によってCT画像を解析し、脳動脈瘤と疑われる個所を医者に提示してくれる診断支援ソフトウェアです。
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