2016年10月2日 更新

シリーズ3.ImageJマクロ言語を用いた画像解析~②二値化処理-1~

前回の記事シリーズ3からマクロ言語を用いた画像処理の実例を紹介しています。今回は第二回目として二値化処理についてご紹介します。

102,286 view お気に入り 1
 (2291)

9、
さらに隣り合う細胞を区別してカウントされるように [Watershed] の処理を行います。 この処理を実行すると隣接した細胞を分割することができます。
 (2293)

10、
Analyze→Analyze Particlesを選択します。Sizeを5 μm2-infinity、Circularity (真円率 0.00-1.00) 、Show: Outlines、Summarizeにチェック☑を入れOKをクリックします。
 (2295)

※真円率とは・・・真円のときが1.0で1.0より小さな値をとるほど円形から遠ざかることを意味する数値です。
11、
どの細胞を数えたかを示した画像、および細胞数の計測結果を示すSummaryが出力されます。
 (2298)

【マクロ言語を用いて二値化を施す】

ここでは ≪パターン①≫ Otsu法による自動二値化と ≪パターン②≫ 固定値を閾値とした二値化のスクリプトを紹介します。また画像には対象物が黒、背景が白のものと対象物が黒で背景が白のものがあります。今回の記事では、どちらの画像に対してもProcess→Binary→Options にある “Black Background” (背景を黒に) のチェックを外した状態で説明します (*次回の記事で詳しく説明します)。
≪パターン①≫ Otsu法による自動二値化

◆対象物が黒、背景が白
 (2303)

 (2304)

※上記のスクリプトでは細胞の大きさの範囲やスケールについてあらかじめ既知であるとして記述しています。スケールの設定をしないときは細胞の面積の指定はピクセル単位 (pixels) になるためrun ("set Scale..."以降のスクリプトは以下のようになります。細胞以外の黒い小さな点を測定すると20 pixels程度になるため、粒子の面積の範囲を100-infinity (単位; pixels) と設定します。結果は34個になるのでスケールを設定した場合と同じになります。
 (2306)

55 件

関連する記事 こんな記事も人気です♪

ImageJ Plugin で数値計算をしてみる #5

ImageJ Plugin で数値計算をしてみる #5

非情報科学研究者 (特に生物系研究者) が ImageJ plugin を作るために超えるべき壁やTipsをまとめます。今回は、面積の平均値や中央値、分散を出力するためのコードをご紹介します。
湖城 恵 | 9,719 view
ImageJインストール(Mac)#ImageJの初心者から中級者まで#

ImageJインストール(Mac)#ImageJの初心者から中級者まで#

ImageJのインストールの仕方についてまとめました! 「ImageJってなに?」から「ImageJって面白い!!」へ!
ImageJ まとめ

ImageJ まとめ

「このページを見れば,ImageJ のこと全てが解決する」をモットーに,日々更新を行っています.
シリーズ5.ImageJマクロ言語を用いた画像解析~マクロ言語のまとめ2~

シリーズ5.ImageJマクロ言語を用いた画像解析~マクロ言語のまとめ2~

【記事の目標】 画像を触ったことがない人を対象として、適切な画像解析を施すまでのImageJのマクロ言語を用いた学習過程を示す。 今回の記事ではImageJのユーザー定義関数について学んでいきます。
ImageJ Plugin で大量の画像に対する自動処理 #4

ImageJ Plugin で大量の画像に対する自動処理 #4

非情報科学研究者 (特に生物系研究者) が ImageJ plugin を作るために超えるべき壁やTipsをまとめます。今回はスタック画像に対する ImageJ Plugin の作成方法を紹介します。
湖城 恵 | 24,181 view

この記事のキーワード

この記事のキュレーター

エルピクセル編集部 エルピクセル編集部