2016年9月28日 更新

【画像の再構成理論①】〜手ブレ、ピンボケ〜

今日は画像の再構成についてご紹介します。理論的なアプローチなので数式が少し出てきますが、行列計算くらいなので恐れず読んでくれると嬉しいです。

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ピンボケの影響を与える画像とたたみ込んだ結果

ピンボケの影響を与える画像とたたみ込んだ結果

画像の再構成とは、この手ブレ画像、ピンボケ画像からもとの画像を復元することを言います。
え、こんなの可能なの?って疑問に思う方もいらっしゃると思いますが、手ブレ、ピンボケ画像からもとの画像を得ることは可能です。現実ではノイズなどの影響により完全に復元することは不可能ですが。



今回の記事では、それを詳しく説明するために、手ブレ、ピンボケの画像を定式化することを考えます。

以下のような3 x 3 ピクセルの画像の画素値が手ブレによって右のような画素値になったとします。

上のモデルでの手ブレ画像の次元が少なくなったモデルと考えてもらって結構です。
 (1243)

このように変化したとします。これをなんとか定式化したいですね。ここで行列を使って、この手ブレを表現します。左上の画素値をベクトルの第一成分にとり、そこから順番に1,2,3、次に2段目に移り4,5,6、最後に3段目に移り7,8,9とすると、9個の成分でこの画像を記述していることになります。この変化は行列を使って記述することができるのですが、ここでは省略します。また別の記事で紹介しようと思います。

今回の例では境界上の作用や中心部分の画素値の変化を考えていないのですが、これらはたたみ込みについてお話するときにまた詳しく説明したいと思います。ひとまず画像処理が大規模な行列の計算によって行われていることがお分かりいだたけたら結構です。
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