図5. 各パラメータの設定
均一な間隔で配置されていた制御点が、位置合わせによって移動している様子が分かります。制御点の変位ベクトルの情報も得られます(図6)。このような非線形な画像変換によって、位置合わせを行うことができました(図7)。
図6. 非線形変換による位置合わせによって得られた、制御点位置の変化と変位ベクトルの情報
図7. 位置合わせされたSource画像(左)とTarget画像(右)
次に、肺のCT画像に対して非線形変換による位置合わせを施した例を紹介します。
最大呼気と最大吸気の呼吸位相に分けて再構成した2つのCT(図8)において、最大呼気画像から最大吸気画像に向けて位置合わせを行います。位置合わせを行う前は、横隔膜近傍に大きな差分が見られます。
最大呼気と最大吸気の呼吸位相に分けて再構成した2つのCT(図8)において、最大呼気画像から最大吸気画像に向けて位置合わせを行います。位置合わせを行う前は、横隔膜近傍に大きな差分が見られます。
図8. 最大呼気(左)と最大吸気(中央)のCT画像とその差分画像(右)
最大呼気画像から最大吸気画像に向けて非線形変換による位置合わせを行った結果得られた、制御点位置の変化と変位ベクトルの情報を図9に示します。肺野の下方に近づくにつれて変位ベクトルの大きさが大きくなっている様子が分かります。
図9. 非線形変換による位置合わせによって得られた、制御点位置の変化と変位ベクトルの情報
最大呼気から最大吸気へ位置合わせした後の画像と最大吸気の画像を図10に示します。差分画像を図8と比較すると、位置合わせにより差分が大幅に減少したことが分かります。横隔膜近傍の差分はほとんど見られなくなりました。
図10. 最大呼気から最大吸気へ位置合わせした後の画像(左)と最大吸気の画像(中央)とその差分画像(右)