概要
2014年11月10日に行われた第1回目では,「Photoshop CCで、画像素材を見やすく、わかりやすく」と題して,Photoshopを用いた研究画像の解析・処理方法や心構えについてご紹介しました.
webセミナーの様子は,以下のリンクからご覧いただけます.
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Creative Cloudで作る、伝わる研究発表
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このwebサイトでは,webセミナーの詳細な解説や,時間の関係上,触れることができなかったトピックについて解説します.
webセミナーと併せてご覧ください.
(なお,webセミナーおよび本サイトに関して,資料作成者の経験不足によりご紹介できる範囲が「生物学」や「顕微鏡」などに偏っていることをご了承下さい)
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顕微鏡は精密機械 |スケールバー,波長ごとの撮像
研究発表や論文において,画像を示す場合にはスケールバーの表示が必須です.顕微鏡は当然,対物レンズの倍率が5倍から100倍など可変です.加えて,画像の大きさ(ピクセルサイズ)も変更できることが多いです.
顕微鏡画像におけるピクセルサイズは (1) 対物レンズの倍率, (2) 画像の大きさ によって,それぞれ設定しなければなりません.
各顕微鏡メーカーから,ピクセルサイズのカタログ値が公表されているので,そちらを参考にして頂くことも可能です.しかし,顕微鏡は言うまでもなく精密機械ですので,各研究室へ設置する際の影響,経年変化などを避けることができません.一度,対物ミクロメーターや接眼ミクロメーターを用いて厳密に計測することをお勧めします.
顕微鏡が精密機械であることを示すわかりやすい例が,「撮像する波長により,撮像位置が変化する」事実ではないでしょうか?
実は,スライドグラス上に静置された蛍光ビーズGRPとRFPのそれぞれの励起光で撮像した場合でも,撮像される蛍光はXYZの3次元に関してズレています.
顕微鏡画像におけるピクセルサイズは (1) 対物レンズの倍率, (2) 画像の大きさ によって,それぞれ設定しなければなりません.
各顕微鏡メーカーから,ピクセルサイズのカタログ値が公表されているので,そちらを参考にして頂くことも可能です.しかし,顕微鏡は言うまでもなく精密機械ですので,各研究室へ設置する際の影響,経年変化などを避けることができません.一度,対物ミクロメーターや接眼ミクロメーターを用いて厳密に計測することをお勧めします.
顕微鏡が精密機械であることを示すわかりやすい例が,「撮像する波長により,撮像位置が変化する」事実ではないでしょうか?
実は,スライドグラス上に静置された蛍光ビーズGRPとRFPのそれぞれの励起光で撮像した場合でも,撮像される蛍光はXYZの3次元に関してズレています.
上記は蛍光ビーズをGFP励起光,RFP励起光で撮像した蛍光画像です.加えて,合成画像も示しています.上段の原画像では,GFP蛍光 (緑)とRFP蛍光 (マゼンダ) の位置がXY平面上1ピクセルだけズレていることがわかります (なお,Z軸平面にも1ピクセル,ズレていました).
下段の位置補正画像では,GFP蛍光画像を上方向に1ピクセル移動させました.その結果,キレイにGFPとRFPを合成することができました.
あるタンパク質Aとタンパク質Bの位置関係 (局在) を議論したい場合,タンパク質A-GFP融合タンパク質およびタンパク質B-RFP融合タンパク質を蛍光顕微鏡で観察する場合が多いかもしれません.
しかし,位置補正を行なわい場合,意図せずに誤った結論を導く可能性もありますので,注意が必要です.
*GFP, RFPとは.バイオイメージングの領域では,特定のタンパク質を可視化するために,蛍光タンパク質を融合させて蛍光顕微鏡で観察する場合が多いと思います.蛍光タンパク質としては緑色蛍光タンパク質 (Green Fluorescent Protein: GFP) が有名です.緑だけでなく,赤色蛍光タンパク質 (Red Fluorescent Protein: RFP) や黄色蛍光タンパク質 (Yellow Fluorescent Protein: YFP) など,様々な色 (波長) の蛍光を発する蛍光タンパク質が作成されています.
下段の位置補正画像では,GFP蛍光画像を上方向に1ピクセル移動させました.その結果,キレイにGFPとRFPを合成することができました.
あるタンパク質Aとタンパク質Bの位置関係 (局在) を議論したい場合,タンパク質A-GFP融合タンパク質およびタンパク質B-RFP融合タンパク質を蛍光顕微鏡で観察する場合が多いかもしれません.
しかし,位置補正を行なわい場合,意図せずに誤った結論を導く可能性もありますので,注意が必要です.
*GFP, RFPとは.バイオイメージングの領域では,特定のタンパク質を可視化するために,蛍光タンパク質を融合させて蛍光顕微鏡で観察する場合が多いと思います.蛍光タンパク質としては緑色蛍光タンパク質 (Green Fluorescent Protein: GFP) が有名です.緑だけでなく,赤色蛍光タンパク質 (Red Fluorescent Protein: RFP) や黄色蛍光タンパク質 (Yellow Fluorescent Protein: YFP) など,様々な色 (波長) の蛍光を発する蛍光タンパク質が作成されています.
色覚バリアフリー
多くの人にとって,赤色と緑色,黄色は 比較的視認性に優れるため,画像を合成する場合はこの2色が好んで使われる場合が多いです.
しかし,
「色覚異常の方は,日本人男性では20人に1人,女性では,500人に1人程度といわれており,100人程度の聴衆がいれば,必ずといっていいほど色覚異常の方が含まれる計算になります」
(伝わるデザイン | 研究発表のユニバーサルデザインhttp://tsutawarudesign.web.fc2.com/miyasuku3.html より引用)
色覚異常の方に配慮せず,画像を合成すると,伝わるべき人に伝えられない危険性があります.
つまり、色の組み合せに注意しないと、大事な学会発表、大事な論文のデータを適切に伝えれられない可能性があるのです。
色覚バリアフリーの色としてよく使用される配色は「マゼンタ」と「緑色」です。
(マゼンタと緑色が同じ場所にあると「白」色に見えます)
赤色とミドリ色の組み合わせと比較しても、視認性に遜色はありません。
色覚バリアフリーについては,本webサイト内でも詳しく解説しています.ご覧ください.
http://lp-tech.net/?p=253
しかし,
「色覚異常の方は,日本人男性では20人に1人,女性では,500人に1人程度といわれており,100人程度の聴衆がいれば,必ずといっていいほど色覚異常の方が含まれる計算になります」
(伝わるデザイン | 研究発表のユニバーサルデザインhttp://tsutawarudesign.web.fc2.com/miyasuku3.html より引用)
色覚異常の方に配慮せず,画像を合成すると,伝わるべき人に伝えられない危険性があります.
つまり、色の組み合せに注意しないと、大事な学会発表、大事な論文のデータを適切に伝えれられない可能性があるのです。
色覚バリアフリーの色としてよく使用される配色は「マゼンタ」と「緑色」です。
(マゼンタと緑色が同じ場所にあると「白」色に見えます)
赤色とミドリ色の組み合わせと比較しても、視認性に遜色はありません。
色覚バリアフリーについては,本webサイト内でも詳しく解説しています.ご覧ください.
http://lp-tech.net/?p=253
次回の Webセミナー開催(2014年12月9日)
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