研究発表を伝えやすくするために必要なデザインのテクニックがまとめられたwebページとしては「伝わるデザイン | 研究発表のユニバーサルデザイン」が優れています.
また,論文紹介ゼミのスライドを共有するサイト「ゼミログ」では,伝わるデザインの作成者の1人である片山なつさんに協力して頂き,発表用スライド作成に役立つ5つのテクニックを紹介,さらにそのまま使えるパワーポイントの見本ファイルも公開しています.
また,論文紹介ゼミのスライドを共有するサイト「ゼミログ」では,伝わるデザインの作成者の1人である片山なつさんに協力して頂き,発表用スライド作成に役立つ5つのテクニックを紹介,さらにそのまま使えるパワーポイントの見本ファイルも公開しています.
概要
2014年12月9日に行われた第2回目では,「Illustrator CCで、見やすく、わかりやすいポスターを作成。」と題して,Illustratorを用いて発表用ポスターを美しく,素早く作成するコツについてご紹介しました。
研究者のためのWebセミナー 2/3:伝わる研究発表 Illustrator編
via www.youtube.com
なお,全3回分をまとめるプレイリストはこちらからご覧頂けます。
研究者のためのWebセミナー 1/3:伝わる研究発表 Photoshop編
via www.youtube.com
このwebサイトでは,webセミナーの詳細な解説や,時間の関係上,触れることができなかったトピックについて解説します。
webセミナーと併せてご覧ください。
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なぜ,伝わりやすいポスターを作成する必要があるのか?
研究者や大学院生は,自身の研究成果やアイディアを限られた時間内に,的確に表現しなくてはなりません.一方で,学会やシンポジウムでは多くの専門分野を取り扱うため,聴衆の中には発表内容を専門としない人達も多くいます.
また,研究で必要とされる手法が多様化・複雑化しており,様々なスキルを持った研究者で集まり共同研究を発展させるケースが増えてきています.こうした背景の中で,研究発表を行う際には「読みやすい」,「見やすい」そして「理解しやすい」発表を心がける必要があります。
そうは言っても,研究者や大学院生はデザインに関しては専門外.見た目の体裁まで考えるとなると, 必要以上に難しく感じるかもしれません. しかし実は,いくつかのポイントを押さえるだけで研究発表は劇的に伝わりやすくなります.
また,研究で必要とされる手法が多様化・複雑化しており,様々なスキルを持った研究者で集まり共同研究を発展させるケースが増えてきています.こうした背景の中で,研究発表を行う際には「読みやすい」,「見やすい」そして「理解しやすい」発表を心がける必要があります。
そうは言っても,研究者や大学院生はデザインに関しては専門外.見た目の体裁まで考えるとなると, 必要以上に難しく感じるかもしれません. しかし実は,いくつかのポイントを押さえるだけで研究発表は劇的に伝わりやすくなります.
伝わりやすく作成したポスターの実例
webセミナーにて,グラフィックデザイナーの丸山香代子さん (株式会社ザ・ナイン)が作成してくれたスライドがこちらです.
左は本記事作成者 (第1回webセミナー講師,湖城) が修士2年生の時に初めて作成した発表用ポスターです.
対して右は,画像データと説明分は変更せずに,丸山さんが作成し直したポスターです.作成者の私が見ても明らかに見やすく,理路整然と図が配置されているのがわかるかと思います.
レイアウトの変更のみで,発表用ポスターは劇的に「見やすく」「伝わりやすく」そして「理解しやす」なるのがわかります.
第2回webセミナーおよび本webページでは,デザインに関して知識の無い研究者でもすぐに実行できる,ポスター作成の際に気をつけるべき3つのポイントを紹介しています.
対して右は,画像データと説明分は変更せずに,丸山さんが作成し直したポスターです.作成者の私が見ても明らかに見やすく,理路整然と図が配置されているのがわかるかと思います.
レイアウトの変更のみで,発表用ポスターは劇的に「見やすく」「伝わりやすく」そして「理解しやす」なるのがわかります.
第2回webセミナーおよび本webページでは,デザインに関して知識の無い研究者でもすぐに実行できる,ポスター作成の際に気をつけるべき3つのポイントを紹介しています.
1.レイアウトグリッド
1枚の広いポスター上に,いきなり図を美しく配置するのはプロのデザイナーでも困難だそうです.広いキャンパスに図を効率的に配置するためには,レイアウトグリッドを作成して,おおまかな配置を機械的に作成することが重要です.配置が機械的に決定されれば,ポスター閲覧の動線が定まるため,論理展開を追いやすくなります.言い換えれば,閲覧者が図の「迷子」になることを防ぐ効果もあります.また,余白を十分に取ることが視認性の向上に重要です.
2.配色
発表用ポスター内で多くの色を使用してしまうと,色に注意が向いてしまいます.発表内容自体を注目させるためには,ポスターに使用する配色は2,3色に留めるのが重要です.
全体的に使用する色 (ベースカラー) と,注目させたい箇所に使用する色 (アクセントカラー) の2色で十分です.なお,メリハリを付けたい場合は新たな色を追加するのでは無く,ベースカラーあるいはアクセントカラーの彩度を変更した色を使用するのも効果的です.
3.フォントと文字組
要約や図の説明文では比較的長い文章を読むことになります.読むこと自体にストレスを感じないよう,視認性の高いフォントを使用することが重要です.Illustratorをインストールすると自動的に追加される「小塚ゴシック」は視認性に優れたフォントです.デフォルトのフォントを使用する場合,Windowマシンなら「游ゴシックとSegoe UI」,Macマシンであれば「ヒラギノ角ゴとHelvetica Neue」が視認性に優れています.また,行間が狭すぎると視認性が悪くなるため,広く設定するのが効果的です.
Slide_1209なお, 横に広い文字組は可読性に劣るため,2段組に設定するのが良いでしょう.Illustratorであれば,2段組に設定しても連続した文章として処理されるため,配置を変更するたびにテキスト内容を修正する必要がありません.
1枚の広いポスター上に,いきなり図を美しく配置するのはプロのデザイナーでも困難だそうです.広いキャンパスに図を効率的に配置するためには,レイアウトグリッドを作成して,おおまかな配置を機械的に作成することが重要です.配置が機械的に決定されれば,ポスター閲覧の動線が定まるため,論理展開を追いやすくなります.言い換えれば,閲覧者が図の「迷子」になることを防ぐ効果もあります.また,余白を十分に取ることが視認性の向上に重要です.
2.配色
発表用ポスター内で多くの色を使用してしまうと,色に注意が向いてしまいます.発表内容自体を注目させるためには,ポスターに使用する配色は2,3色に留めるのが重要です.
全体的に使用する色 (ベースカラー) と,注目させたい箇所に使用する色 (アクセントカラー) の2色で十分です.なお,メリハリを付けたい場合は新たな色を追加するのでは無く,ベースカラーあるいはアクセントカラーの彩度を変更した色を使用するのも効果的です.
3.フォントと文字組
要約や図の説明文では比較的長い文章を読むことになります.読むこと自体にストレスを感じないよう,視認性の高いフォントを使用することが重要です.Illustratorをインストールすると自動的に追加される「小塚ゴシック」は視認性に優れたフォントです.デフォルトのフォントを使用する場合,Windowマシンなら「游ゴシックとSegoe UI」,Macマシンであれば「ヒラギノ角ゴとHelvetica Neue」が視認性に優れています.また,行間が狭すぎると視認性が悪くなるため,広く設定するのが効果的です.
Slide_1209なお, 横に広い文字組は可読性に劣るため,2段組に設定するのが良いでしょう.Illustratorであれば,2段組に設定しても連続した文章として処理されるため,配置を変更するたびにテキスト内容を修正する必要がありません.
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