2016年9月13日 更新

がん診断、角膜再生医療に情報処理・利用技術を活用

NEDOは、我が国が強みを有する情報処理・利用技術を活用した先進の医療システム開発を開始した。本プロジェクトは、患者本位の治療に近づ、再生医療の研究成果をいち早く患者に届ける事を目的としている。

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本プロジェクトでは、患者本位の治療に近づけるとともに、また再生医療の研究成果をいち早く患者に届けるため、〔1〕がん患者それぞれの症状や事情に応じて、投薬や放射線などの治療方法を選択し、診療プロセスを最適化できる『がん診断・治療ナビゲーションシステム』、〔2〕損傷を受けた角膜の移植手術に利用可能な自家培養※1角膜上皮シートについて、移植後の有効性を予測する『再生医療製品の有効性予測支援システム』の開発に取り組みます。

【用語解説】

※1 自家培養
患者から採取した少量の組織を培養する方法。患者本人に移植し、免疫拒絶反応を防ぐ。

1.概要

医療機器の世界市場が約8%の成長率を維持し、今後も拡大すると予測されています。
NEDOは、日本が強みを有する情報処理・利用技術を活かすことを主眼とした「医療情報の高度利用による医療システムの研究開発」(事業期間:2014年から2016年、総事業費:約9億円)を開始します。将来的には日本発の医療機器・製品として日本市場だけでなく、世界市場においても高い競争力を発揮することを目的としています。それぞれの開発内容詳細は以下の通りです。

<がん診断・治療ナビゲーションシステム>

今回のプロジェクトでは、がん患者の診断や治療の手法を最適化するための情報システムを構築し、医療現場での運用を目指します。このシステムでは、がん患者それぞれの症状や事情に加え、その症状に関する医療情報や類似の治療実績・知見などを基に、手術・放射線治療・抗がん剤治療などの組み合わせからなる、最適ながん治療に絞り込むことが可能になります。
また、本プロジェクトではCTやMRIによる生体画像情報に、がん患部周辺の顕微鏡観察で得た細胞レベルの情報を組みこんで治療に有効活用するための技術も開発します。これにより、手術や放射線照射のさらなる精度向上が見込まれます。
以上の技術開発により、がんの診断・治療における効率の向上と負荷軽減に貢献することを目指します。
 (37)

<再生医療製品の有効性予測支援システム>

細胞シートなどの再生医療製品は自己の細胞を原料とするため、移植に用いた際に性能がばらつくことがあります。本プロジェクトでは、実際の移植に用いる再生医療製品として有効性が十分な製品を選抜することを目標に、損傷を受けた角膜の移植手術に利用可能な自家培養角膜上皮シートを題材として、再生医療製品の有効性を高い精度で予測する技術を開発します。
本プロジェクトでは、培養した角膜上皮シートの表面状態などを非破壊的に解析するなどの多様な品質情報により、移植後の有効性を予測するシステムを構築します。また、このシステムを用いた自家培養角膜上皮シートを臨床試験に用いることでシステムの有効性の確認を行い、角膜上皮シートの実用化に貢献します。
 (38)

2.委託予定先

それぞれのプロジェクトテーマに関する委託予定先は以下の通りです。

<がん診断・治療ナビゲーションシステム>
国立大学法人北海道大学
株式会社ジェイマックシステム
国立大学法人京都大学
独立行政法人国立がん研究センター東病院
三菱重工業株式会社
学校法人慶應義塾
学校法人日本大学
サクラファインテックジャパン株式会社
株式会社ニチレイバイオサイエンス
キヤノン株式会社

<再生医療製品の有効性予測支援システム>
株式会社ジャパン・ティッシュ・エンジニアリング
国立大学法人大阪大学

(NEDO)
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