こんにちは!今回は特殊な場合の粒子解析について見て行きます。
前回、2値化処理を用いて細胞や粒子をカウントし解析する方法を紹介しました。
しかし、いつも同じ条件で画像が撮像出来る訳ではありません。他の光源からの光が影響して
画像の片側だけ輝度が高くなってしまう場合があります。
File->Open Samples -> Cell_Colony.jpgを開いて、Image->Adjust->Thresholdを選択しました。
すると、細かい粒子が選択される前に、右下の赤い領域が広がってしまっているのが分かります。肝心の細胞部分が
つぶれて判断出来なくなっています。
前回、2値化処理を用いて細胞や粒子をカウントし解析する方法を紹介しました。
しかし、いつも同じ条件で画像が撮像出来る訳ではありません。他の光源からの光が影響して
画像の片側だけ輝度が高くなってしまう場合があります。
File->Open Samples -> Cell_Colony.jpgを開いて、Image->Adjust->Thresholdを選択しました。
すると、細かい粒子が選択される前に、右下の赤い領域が広がってしまっているのが分かります。肝心の細胞部分が
つぶれて判断出来なくなっています。
より細かい粒子を調べたい時に、右下だけが先に赤く選択されてしまうと困りますよね。
選択ツールで左上から右下にLineを引き、Analyze->Plot Profileを選択すると、右下の輝度の方が若干上がっていることが分かります。
選択ツールで左上から右下にLineを引き、Analyze->Plot Profileを選択すると、右下の輝度の方が若干上がっていることが分かります。
このような輝度のムラは低周波成分の除去によって改善することが出来ます。Process ->FFT-> FFTを選択します。
すると、以下のような周波数成分の画像が出力されます。
すると、以下のような周波数成分の画像が出力されます。
この画像の中心部が低周波数成分。周縁部に向かう程、高周波数成分になります。
ここで、◯ツールを選択し、中央部を囲います。
中央部を選択した状態で、Edit->Clearをクリックすると、このように、真ん中だけが白抜きされます。
あまり広くとり過ぎると、粒子に関係するところまで除去されてしまうので気をつけます。
あまり広くとり過ぎると、粒子に関係するところまで除去されてしまうので気をつけます。
この画像を、再度フーリエ変換します。(操作は、Process ->FFT->FFT)
すると、以下のような画像になります。
すると、以下のような画像になります。
輝度の偏りが改善されていることが分かりますね。
このままでは、コントラストがはっきりしないので、Image->Adjust->Brightness/Contrastで、コントラストを調節します。
このままでは、コントラストがはっきりしないので、Image->Adjust->Brightness/Contrastで、コントラストを調節します。
かなりCellの様子が分かってきましたね!
前回同様、Image->Adjust->Thresholdをかけます。どこまでの点をとるかは、マニュアルでの調節になりますが、ここまでがCellと判断されるだろうという目視で観察すると良いと思います。
きりのよいところで、Applyし、Analyze->Analyze Particlesを選択します。
きりのよいところで、Applyし、Analyze->Analyze Particlesを選択します。
すると、核の部分だけが抽出されました。881個の核がソートされました。この中には、大きさが小さ過ぎるものも紛れているかも知れません。その場合は、結果の数値データをExcelファイルに保存して、Excelの方から処理を行うことが出来ます。
オートフィルタを使って、項目ごとの昇順/降順で並べ替えてみます。上の画像は、周縁長(Perim.)が小さい順に並べ替えた物です。2.828というのが最小のようです。小さ過ぎる粒は、無視してもよいでしょう。
因みに、メニューからProcess->Sabtract Backgroundを選択すると同様の処理を行うことが出来ます。
"rolling ball" アルゴリズム(Stanley Sternber:"Biomedical Image Processing",IEEE Computer誌 1983年1月号)というものを利用して、背景の濃淡値を均等にしているそうです。
実際の実験で調べる際には、より専門的な知識が必要になってくると思います。どこまでを細胞と判断するかについても、細胞壁や細胞内小器官をどこで判断するかによって変わってくるでしょう。
実際の実験で調べる際には、より専門的な知識が必要になってくると思います。どこまでを細胞と判断するかについても、細胞壁や細胞内小器官をどこで判断するかによって変わってくるでしょう。
(出典:東京大学大学院新領域創成科学研究科先端生命科学専攻生命応答システム分野)
だからこそ、解析手法について知っておくと、便利になりますよ!