画像解析が経営やビジネスを変える?ABEJAのユニークな取り組み

ABEJAは、高度な画像解析・機械学習・自動多変量解析技術を組み合わせて、店舗向けのマーケティングソリューションを提供している。画像解析テクノロジー集団ABEJAが、3月3日〜6日に東京ビックサイトで開催された第31回流通情報システム総合展「リテールテックJAPAN 2015」に出展した。

ABEJAが提供しているテクノロジーは主に以下の通り。

(1)店舗来場者データの取得
・ABEJA Demographic 人物の顔映像から性別・年齢を推定して、統計的なデモグラフィックデータを取得するサービス。

(2)店舗内行動データの取得
・ABEJA behavior 人物の滞留・動態状況を数値に変換して、定量評価ができるデータを取得するサービス。
・ABEJA Counting 特定エリアを通過した人数データを取得するサービス。

(3)解析と結果のアウトプット
・ABEJA Dashboard インストアマーケティングの状況を時間や場所に関係なく把握できる次世代型マネジメントダッシュボード。

・ABEJA DMP 未来予測を実現したデータマネジメントプラットフォーム。Deep Learning技術を活用して人間にはできない複雑な相関性の分析を実現。

ABEJAは、世界第1位のSFA企業である米国salesforce.com, inc.と資本業務提携を締結し、グローバル展開を進めている。

また、今回リテールテックで紹介されなかった分野としてデジタルサイネージ分野がある。
例えば、歩行者の動きに連動して表示される「フキダシステム」を導入している。

もう一つは、人気アニメ「サイコパス(PSYCO-PASS)」と連携したデジタルサイネージシステムである。

画像解析テクノロジー集団のABEJA、「PSYCHO-PASS サイコパス」のシビュラシステムを再現したデジタルサイネージのシステムを開発(THE BRIDGE 2015/1/8)

このサイネージでは、作中の世界の中で大きな鍵となっている「シビュラシステム」と呼ばれる人間の心理状態や職業適性などを分析数値化するシステムを忠実に再現している。

via ABEJAのFacebookページより
システムは、Kinectを用いて通行人の中からモニターを向いた人だけを検知し、人の顔のキャプチャを行う。モニターに映る対象者の顔の横にキャプチャした顔画像と、「サイコパス係数」を記した「プロファイルシート」が表示され、係数が100を超えた場合には、作中で執行官が「ドミネーター」という特殊拳銃で対象者を執行する演出を加え、サイコパスの世界観を再現している。



画像解析技術をトリガーにして、社会に分かり易い形で商品や作品を表現していて、非常に素晴らしい取り組みだと思う。これからもABEJAから目が離せない。



<参考リンク>

最先端技術を駆使したインストアマーケティングの未来を、ABEJAがリテールテックJAPAN2015で初公開~リアルタイムでのデータ取得と解析を可能にした新サービスの見どころ~(ABEJA New Release:2015/3/2)

画像解析テクノロジー集団のABEJA、「PSYCHO-PASS サイコパス」のシビュラシステムを再現したデジタルサイネージのシステムを開発(THE BRIDGE 2015/1/8)