画像解析入門②:輝度コントラストの表示

今回は輝度コントラストを中心にご紹介します。輝度とは、単位面積辺りの明るさのことを言います。

目次

概要

以下のイメージが非常に分かり易いと思います。(省エネ照明を扱っている専門商社のHPから拝借)

輝度情報がより正確になるほど、細部のコントラストも明瞭に描出されます。今回は、画像のコントラストを調べる手法の一つ。輝度ヒストグラムについて見ていきます。

輝度ヒストグラムを見てみよう

Analyze->Histogramを選択すると表示すると下記のような図が現れます。

位置情報を無視した上で、全画素についての輝度の順に数を整理したのが輝度ヒストグラムです。

ヒストグラムを見れば、どんなコントラストになっていて、どんなSN比になっているのかを調べることが出来ます。今回の場合だと、0または255の近くの輝度はほとんど存在せず、やや高い輝度を持った画素が集まっている印象を受けます。

こういう場合、何も編集を加えなければやや白っぽい画像になります。

また、ヒストグラムは、SN比やコントラストと密接に関与していて、どう調整するかが重要になってきます。

例えば、明るいところ(肌・帽子・背景)と暗いところ(髪の毛など)を比較して、どちらに重点を置いた画像にしたいのかによっても、求める画像は変わってきますよね。

そんな時、感度(Brightness$Contrast)を調整するとよりはっきりした画像になることがあります。

あなたは、どんな画像が見たいでしょうか?(右上に表示されているのが輝度ヒストグラムですね。)
さて、ヒストグラムをグラフだけでなく、リストとして表示することも出来ます。

このように、特定の輝度とその輝度(value)をもつ画素数(count)を表示出来るのです。
このデータは、テキストデータ(txt)として保存することも出来ます。

輝度のタイプ

ところで、グレースケール画像とカラー画像では画像の性質が異なります。

カラー画像はRGBという3つの色を組み合わせています。

例えば、LEDの白色光も3色のLEDを用いて白色を再現しているのです。また、プリンタでカラーの画像を印刷する時とグレースケールで印刷する時では、使っているインクが違いますよね。

カラー画像でもRGBを編集してグレースケールに近い形を作ることも出来ますが、グレースケール画像は色見を白黒の輝度によって調整します。

また、私達が実際に画像を観察する場合、デジタル画像がほとんどです。デジタル画像の輝度は、bit数で示され、8~32bitまで様々なデータがあります。bit数は、輝度が何個に別れるかを示したもので、1bitだと2の1乗で2通り(白か黒)。2bitだと2の2乗で4通り。8bitだと2の8乗で256通り(0~255)あります。32bitのデータは割り切れない小数点(浮動小数点など)を表示したい時に、用います。

さて、いかがだったでしょうか?今回は輝度について見ていきました!次回はPython講座です!画像処理を行う為にPythonという言語を使って処理の仕方を定義していきます。コンピュータで自動演算をしてもらう為に、どの輝度を参考にするか等が非常に重要になっていきます。お楽しみに!