本格VR事業を手がけるディヴァースが教育事業に参入

360度映像と3Dコンピュータグラフィックスでバーチャルリアリティ・コンテンツを開発・提供するDVERSE Inc.(以下「ディヴァース」)は、株式会社ストーリーランド、株式会社HOME360と共同で、インタラクティブな360度映像による英会話教材『VR ENGLISH LESSON』を開発した。

バーチャルリアリティ(VR)は、実際の世界を3Dグラフィックス等により、五感に訴える形で再現したものを指す。映像コンテンツの場合は、ヘッドマウントディスプレイ(HMD)を頭に装着してVRを体験する。周りの状況が分からなくなるくらい没入してしまうこともあるくらいだ。
(出典:Oculus)

VRとしてよく出て来るのがOculus Rift、Gear VR、簡易版では、ハコスコという段ボールと手持ちのスマホがあれば1000円でVRを再現出来るハコスコというツールがある。

ここ十数年でVRは確実に進歩してきたが、Oculus Riftが優れているのは、映像処理のハードウェアGPUに必要最低限の仕事をさせることで、映像の遅れを最小限にし、よりリアルタイムに近い映像体験を可能にしたことである。

ただ、それでもOculus Riftは非常に高性能なGPU,CPUを備えている。Oculus Riftは一眼で1080×1200の解像度を持ち、両眼あわせて2160×1200の画面解像度を90Hzのリフレッシュレートで動作させる仕様になっており、一般的な映像の2倍に近い画素を変化させている。

しかし、実用例は映画や動画コンテンツの紹介がほとんどであり、英会話教材としての利用はあまり無かった。

『VR ENGLISH LESSON』はストーリー分岐のある360度映像によるインタラクティブな英会話教材により、従来の教科書やビデオにはなかった動的な英会話教材により、エンタテインメント性の高い教育教材=「エデュテインメント」を実現する。

(出典:Diverse.inc)
ディヴァースは他にも、VRを用いたエンターテイメント事業を展開する。例えば、リアルタイムモーショントラッキングやライブデータ配信技術を活用し、VRによる新しいスポーツ観戦の形を提供する。例えば、スポーツの試合を見ながら、手元のスマートフォンをセカンドスクリーンとしてフィールド上の視点で試合を観ることも可能になるそうだ。

リアルタイムモーションキャプチャーを行う装置では、デジタルハイスピードカメラ等を手がける老舗、株式会社ナックイメージテクノロジーのMAC3D Systemなどがある。今回は割愛するが、こちらも非常に高度な技術であり、今後紹介していきたい。

VRを活用した他社の事例ではOculus Riftを用いた図書館などの例もあるが、今後教育分野にもVRが活躍の場を広げていくだろう。
<参考URL>
Diverse.inc 公式HP
ディヴァース、360度映像を利用したVR英会話教材を開発(PRTimes 2015/7/15)
【Interview】バーチャルリアリティを教育に活用!360度映像で魅せる英会話教材とは?(Techable 2015/8/3)
ディヴァースが韓国VCとVilingから資金調達、エンタメから教育まで幅広く活躍できるVRコンテンツの開発を加速(The Bridge 2015/7/13)