2019年1月10日 更新

脈拍でストレスを検出する

前回計測した脈拍を利用して,自分のストレス状態を検出してみました.簡単なアルゴリズムで実装でき,脈拍以外に心電図なのでも同様な検出系を作ることができます

13,910 view お気に入り 0

はじめに

前回はスマートウォッチで脈拍を測ろうとして,結局センサを自作して測定しました.
https://lp-tech.net/articles/dsdkY
そのデータを元にストレスを検知する準備をしようと思います.

脈拍とストレスの関係

*ここは前回の記事で取り上げた書籍を参考にしてください
脈拍などの生体信号は規則正しい一定間隔で生じているわけではなく,わずかにゆらいでいて,それによって生体の状態を知ることができます.
心拍変動は自律神経系や液性調節系による調節を受けており,自立神経のうち,交感神経は心拍数を上昇させる.一方で副交感神経は心拍数を低下させます.昼間は交感神経が,夜は副交感神経が支配的になり,ストレスを受けると交感神経が活発になります.

脈拍の測定結果

脈拍計測データ

前回と同じ回路で計測しました.
筆者は極めて冷え性で,通常時は脈拍がほとんど検知されなかったため,
シャワーで体温を上げてから計測に挑みました.(統制がある実験は夏しかできないかもしれない,,,)
 (5230)

上のグラフではわかりにくので,0から10秒間だけを見たグラフ
かなり上手くピークが検出できました.
 (5236)

プログラム

beatRate_peak = beatRate - np.mean(beatRate)
for i in range(beatRate.size):
    if beatRate_peak[i] < 0:
        beatRate_peak[i] = 0

peaks, _ = sig.find_peaks(y_peak, distance=75)
detectPeak.py
マイナス側のピークを検出しないために,平均値以下の値を0と見なして
ピーク間の最低距離distance=75としています.
今回のサンプリングレートが100Hzで前回の結果よりピーク間隔が0.8s程度だったので
この値にしています.

ストレス検知のアルゴリズム

ピーク間距離RR

ピーク間距離RR

26 件

関連する記事 こんな記事も人気です♪

電気刺激装置で筋トレ

電気刺激装置で筋トレ

画像脈拍計測を予定していましたが,上手く計測できていないのでコンテンツを変更しました. この記事では筋肉に電気で刺激しています.
栢菅 宏規 | 1,648 view
画像で脈拍計測 Part1

画像で脈拍計測 Part1

PCのWebカメラを用いた脈拍計測の準備として,顔画像のRGBの取得までを行いました
栢菅 宏規 | 3,795 view
お手軽な脈拍計測

お手軽な脈拍計測

指から自分の心拍数を計測してみました. Androidで計測するつもりでしたが,不具合があったためセンサを製作しました.
栢菅 宏規 | 3,967 view
筋肉の電気信号・筋電位の識別 Part 2

筋肉の電気信号・筋電位の識別 Part 2

前回は筋電位の計測し,どういった信号なのかを確認しました. 今回は計測結果を元にchainerを用いてニューラルネットワークで手の姿勢を識別しました.
栢菅 宏規 | 4,859 view
筋肉の電気信号・筋電位の計測

筋肉の電気信号・筋電位の計測

じゃんけんの姿勢を筋電位で計測して,識別できるか検証します
栢菅 宏規 | 6,046 view

この記事のキーワード

この記事のキュレーター

栢菅 宏規 栢菅 宏規